エアコンを利用していると、空気がドンドン乾燥していきます。
エアコンを使用していたら咳が止まらなくなった
肌が痒くなる・ピり付くなど、
これらの原因は、冬に使用するエアコンの暖房が原因です。
エアコンが乾燥するのは分かるけど、いったいなぜ?何か対策方法はあるのでしょうか?
また、エアコン稼働時におすすめの室温についても併せてご紹介します。
冬場のエアコンの使用により部屋が乾燥することでおきるトラブル
冬場になり寒くなってくるとエアコンをつけて暖をとることが多くなりますが、長い時間エアコンをつけっぱなしにしておくと、お部屋の空気が乾燥して以下のようなトラブルが発生することがあります。
・乾燥したお部屋でウイルスが活発になり、風邪やインフルエンザを発症する確率が高くなる
・お肌の水分が蒸発し、シワやしみの原因になる
他にもお部屋が乾燥していることで、火災や静電気、脱水症状を引き起こす可能性がありますので、以下でご紹介する乾燥対策を利用して上手に乾燥を防ぎましょう。
・風邪やインフルエンザの発症率が上がる
・お肌の水分がなくなる
・火災や静電気の原因になる
・脱水症状を引き起こす危険性がある
エアコンの使用で空気が乾燥する原因
エアコンでお部屋が乾燥してしまう原因は、エアコンでお部屋の温度を上げるとお部屋の空気が受け取れる水分の量が多くなってしまうからです。
まず、これを解説するために湿度と呼ばれるものの概念から解説します。
湿度と乾燥
ある温度で空気が含むことができる水分の量は決まっています。
その水分の量は温度が高ければ高いほど多くなり、低ければ低いほど少なくなります。
この、「ある温度で空気が含むことができる水分の量」を湿度といい、単位は%で表します。
エアコンでお部屋を暖める際には、エアコンはお部屋の空気を吸い込み、その空気をエアコン内部の熱交換器を通すことによって暖めて、再びお部屋の中に返すことでお部屋の空気を暖めます。
つまり、エアコンを使うことでお部屋の温度は上昇するにもかかわらず、お部屋の水分の量は増えないため、相対的に水分の量は少なくなります。
そのため、エアコンの利用が湿度を下げる原因となってしまいます。
エアコンによる乾燥対策6選
ここでは、エアコンによる乾燥対策をご紹介します。
どれも手軽にできるものばかりですので、ぜひ試してみてください。
①浴室のドアを開けておく
浴室の湿気を活用して部屋の湿度を上げることもできます。
具体的には、入浴後にお風呂のふたをあけたままにしておき、その状態で浴室のドアを開けておくという単純な方法です。
この方法は、ワンフロアのマンションで効果的に使えると思います。
②部屋干し・濡れタオル
洗濯物を部屋干しするのも乾燥対策に効果的な対策の1つです。
洗濯物は当然ながらたくさん水分を含んでいますので、洗濯物に含まれる水分がゆっくりと蒸発することで部屋の湿度を上げてくれます。
洗濯物を部屋の中で干すのは、洗濯物がくさくなるので嫌だと思う方もいると思います。
そんな方は、洗濯物の部屋干しと同じ要領で、大きめのタオルを濡らして部屋の中でハンガーにかけておくとよいと思います。
または、あらかじめ部屋干し用の洗剤を利用して洗い物をしておくのもおすすめです。
③鍋料理をする
鍋料理もをするのもお部屋の乾燥対策に効果的です。
やり方は簡単で、お部屋で鍋料理をするだけです。
また、わざわざ加湿するために料理をしたくないという方は、鍋に水を入れてお湯を沸かした後に、鍋のふたを開けておくのもおすすめです。
温められたお湯はすぐに室内に広がり、お部屋を加湿してくれます。
④ストーブを使う
エアコンの利用をやめてしまうのもお部屋の乾燥対策の1つの手です。
代わりに、石油ストーブやホットカーペットを利用するのもいいでしょう。
石油ストーブは、石油を燃やして熱を出し部屋の温度を温めます。
石油を燃やす際には二酸化炭素と水蒸気が一緒に排出されまお部屋はすので、お部屋は乾燥せずに済みます。
⑤霧吹きをする
霧吹きでも、乾燥対策をすることはできます。
100円ショップや雑貨屋さんで販売されている霧吹きを使って、1日数回じゅうたんやカーテンなどの布や空間に水を吹きかけましょう。
それだけでお部屋の湿度を上げることができます。
⑥「加湿機能付きエアコン」を利用する
現在では、「加湿機能付きエアコン」というものが販売されています。
「加湿機能付きエアコン」は、エアコンと加湿器が一体となったような製品で、エアコンでお部屋を暖めながら加湿もできるという優れものです。
予算の都合がつけば、「加湿機能付きエアコン」に買い替えてしまうのも良いかもしれません。
加湿しすぎにも注意
乾燥し過ぎはもちろん体に悪いですが、加湿し過ぎも人の体に悪影響を与える原因になります。
具体的には、加湿をし過ぎると結露することが増えてカビが繁殖しやすくなったり、ダニが活発になる可能性があります。
以下で1つ1つ見ていきます。
加湿しすぎによるデメリット①:カビ
高温多湿な環境は、カビを繁殖させる原因となります。
結露が多くなるエアコンの内部はカビの繁殖に適した場所で、送風口からエアコンの内部を覗いた時に見える黒い斑点がカビです。
カビは、胞子を放出することで繁殖していきます。
エアコンの内部で放出されたカビの胞子はエアコンの風に流され人の体内に侵入することがあります。
カビの胞子を吸った人は、アレルギー性鼻炎や呼吸器系疾患、肺炎、夏型過敏性肺炎などの病気<になる場合がありますので注意が必要です。
加湿しすぎによるデメリット②:結露
部屋の湿度を上げ過ぎると、結露が起こります。
結露はそれ自体が悪いものというわけではありませんが、結露を放置しておくとカビが発生します。
また、結露を放置することによって住宅に被害を与える場合もあります。
住宅の建材として広く利用されている使われている木材は結露に長い時間晒されることで腐ってしまいますので、それによって家屋の耐久性が落ちてしまいます。
さらに、白アリは湿った木材があるところを好んで生息しますので、結露は白アリをおびき寄せる原因にもなってしまいます。
加湿しすぎによるデメリット③:ダニ
高温多湿な環境は、ダニの繁殖を助ける働きもします。
「ダニは冬の温度では生きていけないんじゃないの?」
このように思う方もいるかもしれませんが、ダニは冬でも室内に生息しています。
冬の室内では暖房がつけられますので、室内の温度は高くなり、さらに多くの人は美容のためや、感染症対策として意識的に部屋の湿度を上げます。
すると高温で多湿なダニにとって住み心地のいい環境が出来上がります。
具体的には、ダニは湿度40%~60%、温度20℃程度の時に急増するといわれています。
適正な湿度は?
ここまで、エアコン暖房による乾燥を防ぐ方法をご紹介しながらも、加湿をし過ぎるのも問題であるということを解説してきました。
それでは、一体どのくらいの湿度を保っているのが良いのでしょうか?
結論は、冬の室内の適正な湿度は「50%~60%」くらいだと言われています。
これは、インフルエンザの生存率を下げるのとカビの繁殖を抑えるのに必要な値です。
インフルエンザウイルスは湿度約50%程度でそのほとんどが死滅します。
しかし、湿度を上げ過ぎてしまうとカビが発生する原因となります。
カビは湿度が65%以下では発育しづらいといわれており、湿度が50%程度ではカビはほとんどが死滅してしまうといわれています。
上記のことから、適正な湿度は「50~60%」ということになります。
まとめ
今回は、エアコンが空気を乾燥させてしまう理由はエアコンが空気の温度を上げるのにも関わらず空気中の水分量が一定だからということや、お部屋の乾燥を防ぐ方法として以下の6つがあるということなどをご紹介しました。
①浴室のドアを開けておく
②部屋干し・濡れタオル
③鍋料理をする
④ストーブを使う
⑤霧吹きをする
⑥「加湿機能付きエアコン」を利用する
エアコンを上手に使って快適で健康的な冬を過ごしましょう。
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